Q. 生理痛がひどい時があり、痛くなる前に痛み止めを飲むのですが、生理の度に飲みつづけるのは良くないのでしょうか? (相談者・48歳)
この質問に回答してくれたメディカルパートナーは…
貞森理子院長(さだもりレディースクリニック/広島市中区)
【経歴】
大崎上島町出身。1994年福岡大学医学部卒業。医学博士。2012年、広島市中区大手町で産婦人科クリニックを開業。
日本女性医学学会女性ヘルスケア専門医であり、幅広い世代の女性特有疾患の診療に尽力している。産婦人科医のいない地域での診療にも携わっている。
専門分野:産婦人科、女性ヘルスケア
月経痛(生理痛)はとても辛く、月経がくることがとても憂鬱でお困りであると思います。ご相談くださりありがとうございます。
月経があるから痛いのは当たり前と我慢されている人はとても多いです。鎮痛剤(痛み止め)を服用されるのは悪いことではありません。痛みを我慢してQOL(生活の質)の低下をきたすよりは、早めに鎮痛剤を内服されることをお勧めします。
しかしながら、器質性月経困難症といって、子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮筋腫といった病気がひそんでいる場合がありますので、必ず専門医で診察を受けていただいたほうが安心です。鎮痛剤が効かなくなった場合もこれらの疾患に罹患している場合もあります。一人で抱え込まず、まずは専門医にご相談ください。
月経困難症について
月経困難症(生理痛)とは、月経期間中に起こる病的症状のことです。
下腹痛、腰痛だけではなく、お腹の張る感じ、吐き気、頭痛、疲労・脱力感、食欲不振、いらいら、下痢および憂うつなども月経困難症の症状です。
大きく分けて機能性月経困難症と器質性月経困難症があります。
機能性月経困難症は、初経後2~3年より始まり思春期に多くみられます。痛みは痙攣性、周期性で、原因は子宮口が狭いことやプロスタグランジンという物質の過剰分泌による子宮の過収縮と言われています。
※プロスタグランジンとは子宮の血管を収縮させて月経血の排出や止血する働きがあります。出産時の陣痛をおこす作用もあります。
器質性月経困難症は、月経前4~5日から月経後まで続く持続性の鈍痛のことです。子宮内膜症、子宮腺筋症、子宮筋腫などの器質的疾患に伴うものをいいます。機能性と比較すると年齢が高くなるにつれて増えていきます。
※症状には個人差がありますので必ず医師にご相談ください。
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