Q.PMSを少しでも楽にする方法はありますか?(相談者・15歳女性)
生理前のイライラが止まらず婦人科にかかったのですが、PMSと診断されました。
PMSを少しでも楽にしたいのですが、良い方法はあるでしょうか。
この質問に回答してくれたメディカルパートナーは…
羽間 夕紀子
(ゆきレディースクリニック段原/広島市南区段原南)
経歴:
広島県広島市出身。平成23年川崎医科大学医学部卒業。専門は婦人科で、医学博士を取得。産婦人科専門医、女性医学専門医、細胞診専門医、抗加齢学会専門医を取得。2024年7月に段原にクリニックを開業。
専門分野:
婦人科、女性医学(ヘルスケア)、がん検診、抗加齢
PMS(月経前症候群)の治療法は、いくつかあります。
対症療法
第一は対症療法です。
痛みには適切な鎮痛剤、消化器症状には整腸剤や胃薬、下剤、制吐剤などを使用します。むくみには降圧剤の一つであるスピロノラクトンが、体内の余分な水分を排出させるため有効です。
漢方が苦手でなければ、漢方も症状を改善する一つの方法ですので、試してみてもいいと思います。粉薬や味が苦手、学校に行っている間は内服ができない…という方は、漢方には錠剤もありますし、1日朝・夕の2回内服のものもありますので、主治医に相談していただければと思います。症状によって自分のライフサイクルにあった適切な処方を考えてもらいましょう。
生活習慣を改善するというのもとても大切なことです。寝不足や食生活の偏り等で症状が悪化しているという可能性もあるからです。症状の起こりやすい時期に予定を詰め込みすぎないように、可能な範囲で家族と相談しながら調整しましょう。スマホのしすぎも睡眠の質を下げるため要注意です。運動や趣味など自分にあったリラックス法も学生のうちに見つけておくと良いと思います。
また、むくみやイライラの症状に効果があるとされるサプリメントもあります。治療薬と併用できて、月経が開始する前に7日間のみ内服すればいいものがあるので、薬局で聞いてみるか医師に相談してみてください。
ピル
第二には、ピルです。ピルを内服することで症状が改善する場合があります。PMS後の月経痛もあれば、尚更治療の適応になる場合が多いです。ピルは15歳でも安全に使用可能ですが、副作用も伴います。すごく怖がる必要性は決してありませんが、副作用については理解しておく必要がありますので、かかりつけの主治医に相談しましょう。
私も個人的に、相談者様と同じような年代から月経に関して悩みを抱え、ピルや飲みにくい漢方を内服していたという経験があります。今から考えると、当時のピルは現在のものより配合量も多く副作用も強かったですし、サプリメント等の選択肢もすくなかったですが、主治医の先生が寄り添ってくださって、症状は少し改善しながら思春期を過ごしました。
自分に合った治療法が、主治医の先生と一緒に見つけられることを祈って、私のアドバイスが参考になる方がいらっしゃればいいなと思います。
※症状には個人差がありますので必ず医師にご相談ください
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